更新日:2026/08/29
産業廃棄物収集運搬業の許可を取得するためには、申請書類を準備するだけではなく、原則として公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施する講習会を修了している必要があります。
「産廃の許可を取りたいけれど、講習会は必ず受けなければならないのか」
「誰が受講すればよいのか」
「新規と更新では講習会が違うのか」
と疑問に感じる方も多いと思います。
この記事では、産業廃棄物収集運搬業の講習会について解説します。
産業廃棄物収集運搬業の許可申請に際して、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」を修了していることが必要とされています。
そして、許可申請の際には講習会の修了証の写しを添付します。
そのため、これから産業廃棄物収集運搬業の新規許可を取得しようとする場合は、申請書を作成する前に、講習会について確認しておくことが重要です。
講習会は、会社の従業員であれば誰でもよいというわけではありません。
例えば埼玉県では、申請者が個人の場合と法人の場合で、受講できる人が次のように定められています。
【個人事業者の場合】
申請者本人または廃棄物処理法施行令第6条の10に規定する使用人のうち常勤者が受講者となります。
【法人の場合】
代表者、役員(監査役を除く。)または廃棄物処理法施行令第6条の10に規定する使用人のうち常勤者が受講者となります。
つまり、法人を設立して産業廃棄物収集運搬業を始める場合、一般の従業員が講習会を受講すればよいというものではなく、代表者や一定の役員、政令使用人など、決められた立場の人が受講する必要があります。
講習会の受講者を確認するときに問題になりやすいのが、「政令使用人」です。
政令使用人とは、廃棄物処理法施行令に規定する使用人を指します。
具体的には本店や支店などの代表者や、継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で、廃棄物の収集・運搬などに関する契約を締結する権限を有する者が挙げられています。
(法第七条第五項第四号ト、ヌ及びルの政令で定める使用人)
第四条の七 法第七条第五項第四号ト、ヌ及びルに規定する政令で定める使用人は、申請者の使用人で、次に掲げるものの代表者であるものとする。
一 本店又は支店(商人以外の者にあつては、主たる事務所又は従たる事務所)
二 前号に掲げるもののほか、継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で、廃棄物の収集若しくは運搬又は処分若しくは再生の業に係る契約を締結する権限を有する者を置くもの
政令使用人が講習会を受講する場合には、その人が政令使用人であることを示す申出書や、組織図などの提出が必要になる場合があります。
講習会には、産業廃棄物処理業講習会の「収集運搬課程」があります。
新たに許可を取得する場合と、既に許可を取得していて更新する場合では、利用できる修了証の種類に注意が必要です。
埼玉県では、新規許可申請については、原則として申請日において5年以内に受講した「新規」修了証が必要とされています。
一方、既に他の自治体で産業廃棄物収集運搬業または特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を有している場合には、5年以内に受講した「更新」修了証でも新規許可申請に使用できるとされています。
また、産業廃棄物収集運搬業の許可を有する個人事業者が、新たにその個人を代表者とする法人を設立する場合についても、一定の条件のもとで、5年以内に受講した更新修了証を新規許可申請に使用できます。

(注1)新規許可申請を行う場合は、申請日において5年以内に受講した新規修了証を御用意ください。
(注2)ただし、申請者が既に他の自治体で産業廃棄物収集運搬業又は特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を有している場合、5年以内に受講した更新修了証でも構いません。
(注2) 産業廃棄物収集運搬業の許可を有する個人事業者が、新たに当該個人が代表者となる法人を設立する場合は、当該個人が5年以内に受講した更新修了証で新規許可申請ができます。
埼玉県では、新規課程・更新課程ともに、講習会の修了証は5年間有効なものとして取り扱われています。
許可申請をする際には、有効な修了証を提出する必要があり、有効期限を過ぎた修了証では許可申請を受けることができません。
そのため、講習会を受講してから許可申請まで時間が空く場合には、修了証の有効期限を確認しておくことが重要です。
事業範囲を変更するための変更許可申請については、新規許可申請とは扱いが異なります。
埼玉県では、変更許可申請の場合、産業廃棄物処理業講習会の収集運搬課程について、新規・更新のいずれの修了証も使用できる扱いになっています。
そのため、変更許可申請をする場合には、現在持っている修了証の種類や有効期間を確認したうえで申請することになります。
講習会には、通常の産業廃棄物処理業講習会だけではなく、「特別管理産業廃棄物処理業講習会」もあります。
特別管理産業廃棄物の収集運搬業許可を申請する場合には、特別管理産業廃棄物処理業講習会の収集運搬課程が関係してきます。
通常の産業廃棄物収集運搬業と、特別管理産業廃棄物収集運搬業では必要となる講習会の種類が異なるため、自分が取得しようとしている許可に対応した講習会を受講する必要があります。
産業廃棄物収集運搬業の許可申請では、講習会を受講していることが重要な前提となります。
そのため、これから新規許可を取得する方は、申請書類の準備だけを先に進めるのではなく、講習会の受講スケジュールも含めて全体のスケジュールを考える必要があります。
特に、講習会の日程によっては、希望する時期にすぐ受講できるとは限りません。
許可取得を急いでいる場合には、早めに講習会の日程を確認しておくことをおすすめします。
産業廃棄物収集運搬業の許可取得を考えている場合、講習会は単なる勉強のための講座ではなく、許可申請に必要となる重要な手続の一つです。
特に注意したいのは、誰が受講するのか、どの種類の講習会を受講するのか、修了証の有効期間が切れていないか、そして以前の申請で使用した修了証ではないかという点です。
産業廃棄物収集運搬業の新規許可を取得する場合には、原則として5年以内に受講した新規課程の修了証が必要となります。
講習会の受講時期によっては許可申請のスケジュールにも影響しますので、許可取得を検討している段階から確認しておくと安心です。
なお、自治体によって取扱いが異なる場合がありますので、許可を取得する場合には、申請先自治体の最新の手引等も確認する必要があります。