金属くずとは、鉄くず、空き缶、スクラップ、溶接かすなどの産業廃棄物です。建設・解体工事で発生する鉄筋の扱いや、がれき類・廃プラスチック類との違い、排出業種の限定、運搬車両など、産業廃棄物収集運搬業の許可取得で知っておきたいポイントを解説します。

更新日:2026/09/06

金属くずとは?産業廃棄物収集運搬業で知っておきたいポイント

産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する場合、取り扱う産業廃棄物の種類を選択する必要があります。
その中でも「金属くず」は、建設業、製造業、解体業など、さまざまな事業活動から発生する代表的な産業廃棄物です。
金属くずとは、「鉄くず、空き缶、スクラップ、溶接かす等」とされています。
ここでは、産業廃棄物収集運搬業を始める方に向けて、金属くずとは何なのか、どのようなものが該当するのかを解説します。


金属くずとは?

金属くずは、廃棄物処理法上の産業廃棄物の一種です。
具体例として、

鉄くず、空き缶、スクラップ、溶接かす等

が挙げられます。
つまり、事業活動によって不要となった鉄などの金属製品や、その製造・加工などに伴って発生する金属くずなどが代表的なものです。


金属くずの代表例

金属くずには、さまざまなものがあります。
例えば、鉄製品を加工した際に発生する鉄くず、事業所から排出される空き缶、金属製品のスクラップなどです。
また、溶接作業に伴って発生する溶接かすも、埼玉県の手引きでは金属くずの例として挙げられています。
このように、金属くずというと大きな鉄くずやスクラップをイメージしがちですが、比較的小さな金属製の不要物も含まれます。


建設現場から出る金属も金属くずになる

建設工事や解体工事では、金属製の廃棄物が発生することがあります。
例えば、建物の解体などに伴って発生する鉄筋などです。
こうした金属類については、金属くずとして扱われます。
一方、同じ建設現場から発生するコンクリート片は、工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものであれば「がれき類」です。
つまり、建設工事から発生した廃棄物だからといって、すべて同じ産業廃棄物の種類になるわけではありません。
鉄筋などの金属類は金属くず、コンクリート片はがれき類、木材は木くずというように、廃棄物の種類ごとに分類する必要があります。


金属くずと廃プラスチック類を区別する

複数の種類の廃棄物が混ざった「混合廃棄物」については、注意が必要です。
例えば、金属くずと廃プラスチック類が混ざった状態で排出される場合があります。
このような場合、混合されているからといって独立した「混合廃棄物」という許可品目があるわけではありません。
実際に含まれている廃棄物の種類を確認し、必要な許可品目を検討する必要があります。
金属くずと廃プラスチック類の両方を取り扱うのであれば、原則としてそれぞれの許可を取得しておくことが重要です。


金属くずは排出業種の限定がない

産業廃棄物には、特定の業種から発生したものだけが産業廃棄物となる「業種限定」のある品目があります。
例えば、紙くずや木くずなどには、産業廃棄物となる排出業種が限定されています。
一方、埼玉県の「主な産業廃棄物の種類」の一覧では、金属くずについてそのような排出限定業種の記載はなく、鉄くず、空き缶、スクラップ、溶接かす等とされています。
そのため、金属くずについては、紙くずや木くずなどとは異なる考え方で整理する必要があります。


分類 特徴・該当品目
業種指定のある産業廃棄物 7種類

指定された特定の業種から排出された場合のみ産業廃棄物(その他の業種では事業系一般廃棄物)。① 紙くず
② 木くず
③ 繊維くず
④ 動植物性残さ
⑤ 動物系固形不要物
⑥ 動物のふん尿
⑦ 動物の死体

あらゆる事業活動に伴うもの 13種類

排出元の業種を問わず、事業活動に伴って生じたものはすべて産業廃棄物。⑧ 燃えがら
⑨ 汚泥
⑩ 廃油
⑪ 廃酸
⑫ 廃アルカリ
⑬ 廃プラスチック類
⑭ ゴムくず
⑮ 金属くず
⑯ ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず
⑰ 鉱さい
⑱ がれき類
⑲ ばいじん
⑳ 産業廃棄物を処分するために処理したもの(13号廃棄物)


金属くずはどのような車両で運ぶ?

埼玉県の手引きでは、金属くずについて、脱着装置付コンテナ専用車やダンプ(土砂禁止車両)などを使用する例が示されています。
ただし、実際に使用できる車両は、金属くずの形状や重量、運搬方法などによって変わります。
例えば、細かな金属くずを運搬する場合には、飛散や落下を防止できるような措置も必要になります。
そのため、単に「金属くずだからダンプを用意すればよい」と考えるのではなく、実際に運搬する金属くずの性状に適した車両や運搬方法を検討することが重要です。


他の産業廃棄物と一緒に運ぶこともある

実際の収集運搬業務では、金属くずだけを運搬するとは限りません。
例えば、建設現場や解体現場では、金属くずのほかに、廃プラスチック類、木くず、がれき類などが発生することがあります。
そのため、産業廃棄物収集運搬業を開業する際には、顧客からどのような廃棄物の運搬を依頼されるのかを考え、必要な許可品目を選択することが重要です。


まとめ

金属くずとは、産業廃棄物の一種で、「鉄くず、空き缶、スクラップ、溶接かす等」が例として挙げられています。
建設工事や解体工事などから発生する鉄筋などの金属類も、金属くずとして扱われます。
一方、同じ建設現場から発生するコンクリート片は、工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものであれば「がれき類」となります。
産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する際には、「建設系産廃を運びたい」というだけでなく、実際に運搬する廃棄物が金属くずなのか、がれき類なのか、廃プラスチック類なのかを具体的に確認することが重要です。

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