繊維くずとは、どのような産業廃棄物なのでしょうか。排出業種の限定や天然繊維・合成繊維の違い、建設業から発生する繊維くず、収集運搬業の許可品目についてわかりやすく解説します。

更新日:2026/09/13

繊維くずとは?

産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する場合、実際に運搬する産業廃棄物の種類を正しく理解しておく必要があります。
その中でも「繊維くず」は、衣類や布などをイメージしやすい産業廃棄物です。
しかし、布や繊維でできたものがすべて産業廃棄物の「繊維くず」になるわけではありません。
繊維くずには排出業種の限定があるため、どのような事業活動から発生したものなのかを確認することが重要です。


繊維くずとは?

繊維くずは、廃棄物処理法上の産業廃棄物の一つです。
埼玉県の手引きでは、繊維くずについて、

「繊維工業(衣服その他の繊維製品製造業を除く)」から生じる天然繊維くず

などが対象として示されています。
また、建設業から発生する天然繊維くずで、工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものも対象となります。
ここで重要なのは、繊維くずについても排出業種が限定されているという点です。


分類 特徴・該当品目
業種指定のある産業廃棄物 7種類

指定された特定の業種から排出された場合のみ産業廃棄物(その他の業種では事業系一般廃棄物)。① 紙くず
② 木くず
③ 繊維くず
④ 動植物性残さ
⑤ 動物系固形不要物
⑥ 動物のふん尿
⑦ 動物の死体

あらゆる事業活動に伴うもの 13種類

排出元の業種を問わず、事業活動に伴って生じたものはすべて産業廃棄物。⑧ 燃えがら
⑨ 汚泥
⑩ 廃油
⑪ 廃酸
⑫ 廃アルカリ
⑬ 廃プラスチック類
⑭ ゴムくず
⑮ 金属くず
⑯ ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず
⑰ 鉱さい
⑱ がれき類
⑲ ばいじん
⑳ 産業廃棄物を処分するために処理したもの(13号廃棄物)


繊維くずの代表的なもの

繊維くずとして代表的なのは、繊維製品の製造工程などで発生する天然繊維のくずです。
例えば、綿、麻、羊毛などの天然繊維を加工する際に発生するくずなどが考えられます。
また、建設工事に伴って発生する天然繊維くずについても、一定の条件を満たせば産業廃棄物の繊維くずに該当します。
ただし、繊維でできているというだけで繊維くずになるわけではありません。
発生した業種や、どのような事業活動に伴って発生したのかを確認する必要があります。


天然繊維と合成繊維の違いにも注意

繊維くずについては、素材が天然繊維なのか、合成繊維なのかという点にも注意が必要です。
例えば、綿や麻などの天然繊維と、ポリエステルなどの合成繊維では、産業廃棄物としての扱いが異なる場合があります。
埼玉県の手引きでも、合成繊維くず廃プラスチック類として扱われています。
そのため、繊維状になっているからといって、すべて「繊維くず」と判断することはできません。
廃棄物の材質と排出された業種の両方を確認することが大切です。
廃プラスチック類とは


建設工事から発生する繊維くず

建設業からも、一定の繊維くずが発生することがあります。
この場合、工作物の新築、改築又は除去に伴って生じた天然繊維くずが対象となります。
建設現場では、繊維製品だけでなく、木材、プラスチック、金属、コンクリートなど、さまざまな廃棄物が発生します。
例えば、木材であれば木くず、プラスチックであれば廃プラスチック類、鉄などであれば金属くず、コンクリート片であれば一定の要件のもとでがれき類として分類されます。
このように、建設現場から出た廃棄物だからすべて繊維くずになるわけではありません。
実際の材質や発生状況を確認して、適切な品目に分類する必要があります。


複数の産業廃棄物を運搬する場合

実際の収集運搬業務では、繊維くずだけを運搬するとは限りません。
例えば、建設工事などでは、繊維くずのほかに、木くず、廃プラスチック類、金属くず、がれき類などが発生することがあります。
そのため、複数の種類を取り扱う予定がある場合には、それぞれ必要となる許可品目を確認しておく必要があります。
ただし、複数の品目について許可を取得しているからといって、異なる種類の産業廃棄物を無条件に混ぜて運搬できるという意味ではありません。
廃棄物の性状や処理方法などを考慮し、適切な方法で積載・運搬する必要があります。


まとめ

繊維くずは産業廃棄物の一つですが、排出業種が限定されていることに注意が必要です。
また、繊維製品であればすべて繊維くずになるわけではありません。
特に、天然繊維と合成繊維では取り扱いが異なる場合があるため、実際の廃棄物の材質を確認することが重要です。
産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する際には、

「どのような材質の廃棄物なのか」
「どの業種から発生したものなのか」
「どのような事業活動に伴って発生したものなのか」

を確認したうえで、必要な許可品目を選択しましょう。

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